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         ヴィクトリアコイン VICTORIA COIN

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「Youtubeで公開した内容を、ブログにて掲載致します」

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ゴチッククラウンのデザイン面と歴史的側面について詳しく見ていきましょう。

ヴィクトリア女王の肖像の周りに、ゴチック体の文字が書かれています。

このゴチック体の文字がこのコインの名前の由来になっています。

ラテン語で書かれた意味は、表面がこのようになります。

Victoria dei gratia britanniar.reg:f:d.

<英国の女王にして信仰の守護者、神の恩寵によりヴィクトリア>

裏面はこのようになります。

tueatur unita deus anno dom mdcccxlvii

<神よ連合国を守り給え西暦1847年>

そして、“ゴシック”と“ゴチック”は、どちらが正しいですか?というご質問を、たまにお受けします。

これは、発音の問題ですので、どちらが正しいということではないです。

ここでは、ゴチックというふうに呼ばせて頂いています。

また、そもそも現代では、ゴシックゴシック体という文字は、このように跳ねがない角張った文字のことです。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E4%BD%93
画像は、「Wikipedia」公式より(著作権は、出典元に帰属します)

しかし、このコインにおいて指しているゴチックは、全く違います。

このゴチックという文字に、とてつもないヨーロッパの歴史の意味が込められています。

このゴチッククランで使われているゴチックの文字は、11世紀頃から使われ始めた文字です。

ブラックレターと呼ばれる文字がその語源になります。

平ペンという、当時のインクを使った筆で書かれていたため、紙が黒くなってしまうということで、ブラックレターと呼ばれています。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%BC
画像は、「Wikipedia」公式より(著作権は、出典元に帰属します)

この11世紀の古い文字に対し、中世の有識者たちが、古い文字の洗練されていない文字と。

いう意味合いを込めて、ゴチックと呼んだのが語源と言われています。

どうしてウィリアムワイオン、そしてヴィクトリアはこのゴチック体を使ってこのコインを作ったか?

これが、このコインのテーマ、1847年当時のイギリスの時代背景が大きく関わっています。

ここで簡潔にまとめたヨーロッパの年表を見て下さい。

このコインの説明だけに作った簡潔な年表です。

古代、中世、近代において、

1800年頃のヴィクトリア朝と呼ばれた時代。

産業革命がイギリスで急速に発展した時代です。つまり資本主義もこの時生まれる事になります。機械化、合理化というのが急速に進んだ時代です。

産業革命、そしてロンドン博覧会など、華々しい大英国の繁栄という印象が強いと思います。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3%E4%B8%87%E5%9B%BD%E5%8D%9A%E8%A6%A7%E4%BC%9A_(1851%E5%B9%B4)
画像は、「Wikipedia」公式より(著作権は、出典元に帰属します)

しかし、急速な発展が、同時に、急速な貧富の差や、様々な社会問題を起こしていきます。

あまりにも進みすぎるその時代の中で、

反動として、この時代には、中世の憧れ流れが出て来ることになります。

ここでの中世というと、アーサー王の伝説などに代表される、騎士道、ロマンス小説といったような文化のことを指しています。

この中世のリバイバルという流れが、イギリスやヨーロッパ全土で起こって来る事になります。


https://en.wikipedia.org/wiki/King_Arthur#/media/File:Boys_King_Arthur_-_N._C._Wyeth_-_title_page.jpg
画像は、「Wikipedia」公式より(著作権は、出典元に帰属します)

中世の騎士道を始めとして、宮廷文化を賛美する流れが大きく起こり、文学、芸術、建築などに広がっていきます。。

この流れの裏にあるものは、

規格化や秩序と言ったような資本主義の流れと反する形で、感情や情熱、表現の自由、という、自由を求める流れということが言えます。

まさにイデオロギーの表現手段として用いられ、ヨーロッパ全土で起こった、この流れのことを、

中世のゴチック復興、ゴチックリバイバルと呼んでいます。

特に代表的に現在でも残っているのが、建築になります。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%AE%AE%E6%AE%BF
画像は、「Wikipedia」公式より(著作権は、出典元に帰属します)
ゴチック様式の建築の代表作:ウェストミンスター宮殿(世界遺産)

現在でもこの流れは、文化として静かに継続しています。

映画、小説、ゲームなどに、このヨーロッパの中世の世界観は引き継がれています。

後半②へつづく

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